教育にはコツが要ります
教育現場で働く先生の間で、一つとても意識していることがあります。それは、ひとりの生徒のために時間を長く掛けて教えを施すことは、あらゆる面でデメリットが生じるということです。その子にとっても学びの仕方としては効率が良くありませんし、ほかの生徒の勉強に妨げにもなります。また勉強に関することではなく、クラスのまとまりとしても学級崩壊を起こしかねないという現実があります。
一見、ひとりひとり丁寧に教えを施すことは理想的な教師像にみえるものですが、実際は違います。理想的な教育者とは全体を俯瞰してみることができるタイプです。というより、ひとりひとりの学びや進路、心理状態を気遣うことはむしろ常識以前のことであり、あえて意識をしてしまうことはその当たり前のことができていない先生ということになります。
学校で過ごしている時間は、子供たち、小学生や中学生、高校生の方などにとってはとても長く感じるものですから、彼ら彼女らにとってその現場の状況は人生の大半を占めている場所です。そのことをよく理解している先生が理想的な教師像と言えるかもしれません。